突発性難聴は今だに原因不明な事が多く、西洋医学（病院）では治療が難しい病気です。
病院では、ステロイドを使って炎症を抑える治療法が一般的ですが、効果が見られる場合もあれば、効果がない場合もあります。
一方、鍼治療が突発性難聴に効果があるとされる理由には、以下のような要素が関わっていると考えられます。
1. 血行促進と代謝の改善
鍼治療はカラダにある経穴（ツボ）に鍼を刺すことで、血流を改善します。突発性難聴は、内耳の血流が悪化することで発症する事があるため、鍼治療によって血流を改善し、内耳への酸素や栄養の供給を増やすことで、回復を促進できると考えられます。
2. 自律神経の調整
突発性難聴の一因として、ストレスや自律神経の乱れが関連している事がわかっています。鍼治療には自律神経のバランスを整える効果があるので、ストレスや緊張が原因で起こる血流の異常や耳の症状を緩和し、回復を助けられます。
3. 内耳の炎症の抑制
鍼治療は、免疫機能を調整し、カラダの自然治癒力を高めます。これにより、突発性難聴の原因の１つとされている内耳の炎症や免疫反応を軽減します。
4. 自然治癒力の活性化
鍼治療は、カラダが本来持っている自己回復能力を高めます。突発性難聴の場合も、内耳や聴覚神経がダメージを受けているため、鍼治療によってその回復を促進できます。
5. 個別対応の治療
鍼師は個々の症状に合わせて治療を行うため、個別の体調や状態に合わせた柔軟な対応が治療の効果を高めるのです。
結論
突発性難聴は原因が明確ではなく、病院では治療法が確立されていない為、薬物療法が効果を示さない事が多々あります。しかし、鍼治療は、血流改善、自律神経の調整、免疫機能のサポート、そして自然治癒力の促進といった多方面からアプローチするため、症状の改善を図る一つの方法として有効です。薬に頼らない治療法として、一定の成果を上げるため、現在は鍼治療が選ばれる事が多いのです。
秋山 俊之（あきやま としゆき）
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