顔面神経麻痺への鍼治療は、東洋医学でいう【ツボを刺激する】事で神経の回復や症状の改善をしていきます。

東洋医学では、身体には「経絡」と呼ばれるエネルギーの通り道があり、その道上に多くの「ツボ」が存在します。

当院では顔面神経麻痺を治療する為に麻痺した顔やカラダの経絡にある特定のツボを刺激する事で麻痺からの改善を目指しています。

1. 顔面神経麻痺に関連する経絡

顔面神経は脳から出ていて、顔の筋肉や感覚を支配しています。この神経が障害を受けると、顔の片側に麻痺が生じます。

東洋医学では、顔面神経が走る範囲やその影響を受ける経絡に沿ってツボを選んで鍼治療を行います。顔面神経麻痺に関係する主な経絡は「胃経」（胃の経絡）や「胆経」（胆の経絡）です。これらの経絡には顔面神経麻痺の改善に役立つツボがいくつかあります。

2. 顔面神経麻痺に有効なツボ

顔面神経麻痺の鍼治療に使われる代表的なツボは

• 合谷（ごうこく）

• 頬車（きょうしゃ）

• 地倉（ちそう）

• 四白（しはく）

• 耳門（じもん）

• 聴宮（ちょうきゅう）：

  などがあります。

 

3. 鍼の刺激方法

顔面神経麻痺に対する鍼治療では、ツボに鍼を刺した後、軽い刺激を加えることがあります。

鍼の刺し方や深さは患者さんの症状に合わせて調整しながら、鍼刺激を通じて神経の早期回復や血行改善が目的です。顔面の神経や筋肉に直接鍼で刺激をする事で、麻痺の回復を早めます。

4. 顔面神経麻痺における鍼治療のメカニズム

鍼治療が顔面神経麻痺に有効とされる理由は、以下のメカニズムによるものです：

• 血流の改善： 鍼を刺す事で、ツボ周辺の血流が促進されます。顔面神経麻痺では神経周りの血流が麻痺で動かずに不足している事があるので、血流を改善する事で神経への栄養供給や老廃物の排出がスムーズになり、回復が促進されます。

• 神経修復の促進： 鍼治療は、神経の再生や修復を促進する作用があり、早期の神経回復をサポートします。顔面神経麻痺においても、鍼治療によって神経の再生が促され、機能が回復しやすくなります。

• 筋肉のリラックス： 鍼は筋肉の緊張を和らげる効果もあります。顔面神経麻痺では顔面の筋肉がこわばり、緊張する事がある為、鍼を使ってリラックスさせ、正常な筋肉の柔らかさを取り戻す事ができます。

• 炎症の抑制： 顔面神経麻痺には神経の炎症が関与している事があります。鍼治療には炎症を軽減する効果があり、神経の回復を早めるために役立ちます。

5. まとめ

顔面神経麻痺に対する鍼治療は、顔やカラダの経絡上のツボを刺激する事で、神経の回復を促し、血流を改善し、筋肉の緊張を和らげ、炎症を抑制するという効果がある為、難治症状と言われる顔面神経麻痺には効果があり、病気の薬物治療などで効果が見られない麻痺にも対応しています。

麻痺が改善せずに悩んでいる方は、ぜひ当院の鍼治療をお勧め致します。